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【長崎大学パスポート】パスポートラボ VOL.4

2月2日(日)パスポート会員限定企画のパスポートラボVOL.4を開催しました。

6月16日に実施した講座1・2は、募集開始5分で埋まってしまったほど大人気の講座!今回も抽選が行われるほどの人気でした!講座3・4と合わせ幸運にも当選を果たした小学生から中学生50名ほどが参加しました。

講座1:磁石の不思議な世界!!(工学部 中野正基教授)

講座2:水素ロケットを飛ばしてみよう(工学部 山口朝彦教授)

講座3:電子顕微鏡で原子を見よう(工学部瓜田幸幾准教授、工学部能登原展穂助教)

講座4:二酸化炭素を測ってみよう(環境科学部 中山智喜准教授)

講座1~3については、パスポートラボVOL.2およびVOL.3で実施したのでそちらをご覧ください。                                          パスポートラボVOL.2はこちら    パスポートラボVOL.3はこちら    

今回の様子を少しだけご紹介します。                             講座1 磁石の不思議な世界!!

工学部 中野教授による講座では、超電導、電磁誘導などについて学びました。
液体窒素を使う実験は、いつ見ても興味をそそられます!液体窒素の中に生花を入れると、花びらがコチコチに凍り、超電導体は浮きます。それを実際に見ることができ感動!
強力磁石と導線と電池を使って、コイルモーターを作りました。電流が流れる導線が磁力から力を受けて動くことを確かめました。

講座2 水素ロケットを飛ばしてみよう

工学部 山口教授による講座では、
水素の発生と燃焼について学び、実際にミニ水素ロケットを作って飛ばしました。
手回し発電機を使って水を電気分解し、発生した水素と酸素が混ざった気体に火をつけると、「バンッ」という大きな音。その後、一人一人ストローでミニロケットを作って、発射台にセッティングし着火して、飛ばしました。自分たちで体験しながら学ぶことは楽しいですね。

講座3 電子顕微鏡で原子を見よう

工学部 瓜田准教授から電子顕微鏡で実際に原子を見せていただきました。用いたのは「金」のナノ粒子です。能登原助教からは、電子顕微鏡と光学顕微鏡について話を聞きました。 

講座4 二酸化炭素を測ってみよう

講座を担当していただいたのは、環境科学部 中山准教授です。

近年、地球温暖化(気候変動)による熱波や大雨、干ばつなどの災害、健康や農作物への悪影響が深刻化してきています。
今回の講座では、二酸化炭素にはどのような特性があるのか?
-どこから大気に放出されて、どこで吸収されているのか?
-どうして二酸化炭素が増えると地球が温暖化するのか?
-その他に、どんな気体が温暖化に関係しているのか?
という流れで、実験をしながら学びました。

<実験1>二酸化炭素の放出や吸収について調べよう。
課題を聞いて、予想を立てます。
①植木鉢に植えた小松菜に光を当てると、袋の中の二酸化炭素は増えるか減るか? なぜ?
減る・・・光合成で二酸化炭素が使われるから二酸化炭素は減る。
②土だけの植木鉢に光を当てると、袋の中の二酸化炭素は増えるか減るか? なぜ?
増える・・土の中の微生物が呼吸をしているから二酸化炭素は増える。
中山先生から「ほー なるほどねー」という反応・・・さて、実験開始!
光を当てた時、紫色にびっくり!!植物が吸収しやすい色を当てた方が光合成が活発になるので、青・赤の光を当てます。
40分ほど実験を継続。補助の学生さんが2分おきに計測・記録。その結果・・・
小松菜・・・・二酸化炭素が減少 ↓ 
土だけ・・・・二酸化炭素が増加 ↑   
予想通りの結果!たった40分間でこんなにも変化があるとは、おもしろいですね!
二酸化炭素が増えると、なぜ地球が温暖化するのか?
温暖化には、目に見えない赤外線が重要!
地球は太陽からの光を受けるだけでなく、宇宙に向けて赤外線の放射も行っています。
ところが地球の大気にある温室効果気体が赤外線を吸収すると、熱が宇宙に出ていきにくくなり、気温が上昇。
地球から出ていく赤外線を吸収するのが二酸化炭素やメタン、フロン。
ということで、次の実験を行いました。

<実験2>温室効果気体が赤外線を吸収するか調べよう。
電気ストーブ(赤外線を出す)を地球に、赤外線検知器を宇宙に見立て、その中間にビニール袋に入れた気体を置き、電気ストーブから赤外線検知器に伝わる赤外線量を比べます。
使った気体は、ただの空気・二酸化炭素・代替フロン(HFC-152a)・代替フロン(HFC-134a)
結果は・・・
代替フロンが空気や二酸化炭素より赤外線を多く吸収した結果となりました。
しかし、今回の実験は気体をほぼ同量使って行いました。大気中には二酸化炭素の量が多く影響が大きいので、二酸化炭素量を減らすことが重要であり、その上で代替フロンなどの他の温室効果気体もあわせて減らしていく必要があるということでした。
最後に・・・
長崎大学環境科学部の紹介がありました。
①「環境」の研究をしているいろんな先生が教えてくれます。(約40名の先生方がいらっしゃるそうです)
②屋外に出て、自然や環境のことを調べます。
③世界の大学生と交流ができます。

長崎大学環境科学部で一緒に学びませんか?
【感想】
・大人でもなかなか体験したことないような授業ですごく楽しめました。学生さん達もすごく優しくて、参加して良かったなぁと思いました。
・いつも楽しい実験や講座があって、親子ともども楽しんでいます。
・今日は自分で手を使って実験装置を作ったり、製作をしたりと知らなかったことをたくさん学べてとても楽しかったようです。 今日の所にまた行きたい!大きくなったらあの学校に行きたいと自分から言いだし、本人にとって大きな収穫となったようで親としても嬉しくなりました。
・大学が少し身近に感じられたようで、貴重な体験をさせてもらえたように感じた。
・初めての参加でしたが、すごくおもしろかったようです。ありがとうございました。
パスポートラボVOL.4とは、少し違いますが・・・
講座当日、大学構内で対馬で捕獲されたメガマウスザメが水産学部の山口敦子教授の研究室に運ばれ、解剖が行われていました。NCC長崎文化放送のニュースでも紹介されました。