8月2日(金)、6日(火)、7日(水)にパスポート会員限定でパスポートラボvol.3を開催しました。 工学部の先生方に学ぶ実験教室の様子をお知らせします。 第1日目 8月2日(金)瓜田幸幾准教授による「電子顕微鏡で元素を見よう!」
この日は、NBC長崎放送と長崎新聞社の取材が入りました。8月2日の夕方のNBC長崎放送のニュースで紹介され、8月6日の長崎新聞に掲載されました。
瓜田先生から電子顕微鏡についての説明がありました。理科の授業で見ている光学顕微鏡との違いが判りました。
電子顕微鏡はすごく大きいんです!
なんと、高さ3.6m!この顕微鏡は透過電子顕微鏡(TEM)です。ちなみに、よく昆虫の眼を拡大した写真を見ますが、それは走査電子顕微鏡(SEM)で撮影されたものです。
普段見ることができない電子顕微鏡。電子顕微鏡でしか見ることができない微小な世界。受講生だけでなく、そこにいた大人の私たちもワクワクする時間でした。
第2日目 8月6日(火)村上裕人教授による「ナイロン66の合成」
いよいよナイロン66の合成実験です。ちなみにナイロン66は世界初の合成繊維で、天然の絹糸に替わる合成繊維を作る目的で開発されたそうです。
第3日目 8月7日(水)山田博俊准教授による「イオン化傾向と金属樹」
予想を立ててから実験を開始!!
後半は、エネルギーについて学びました。エネルギーの種類やエネルギーの変換、電気エネルギーの利点と欠点、化学エネルギーや再生エネルギーについてなどなど・・・。そして最後にリチウムイオン電池について教えていただきました。 山田先生からのメッセージ「化学は身の回りの全ての物や現象に深くかかわっているにも関わらず、原子・分子レベルで進行するため、実感することが困難。逆に、原子・分子レベルで起こっていることを理解できると様々な現象の本質が見えてきます。つまり、化学とは、原子・分子の性質や働きを通して世界を考える学問であり、その性質を利用して課題解決の糸口を見つけ出す科学技術で、日々新しい物質や現象が発見され、非常に活発な学問領域です。一緒に化学を勉強しませんか?」
3日間にわたり、長崎大学工学部の化学・物質工学コースの先生方に講義をしていただきました。どの講座も高校生対象で少し難しい内容もありましたが、ちょっぴり大学の講義の雰囲気を味わうことができたのではないでしょうか。ちなみに、3回の講座をすべて受講した人もいました。 【受講生の感想】(一部抜粋) ・見えないものを見ることの面白さやむずかしさを体験することができて楽しかった。このような講座があったら、また参加したい。 ・学校の授業でもしない内容だったので、貴重な経験をすることができた。 ・他の参加者に助けてもらいながら楽しく学ぶことができた。大学の講義にも触れることができてよかった。 ・教科書のコラムに載っていた実験を実際にやってみて、金属樹ができるところを見ることができてよかった。 ・電気自動車に用いられるリチウム電池は、何回も使えて環境にやさしい電池だとしか思っていなかったが、金属樹を作る特徴により、ショートすることがあることを知り、まだ開発の余地が残っていることに驚いた。